粉瘤
粉瘤とは
粉瘤は、皮膚の下にできる良性の腫瘍の一種で、アテロームや表皮嚢腫とも呼ばれます。皮膚の中にできた袋状の構造の中に、本来剥がれ落ちるはずの角質や皮脂などが溜まってできたものです。
症状
- 皮膚の下にできる、丸くて少し盛り上がったできもの
- 中心に黒い点状の開口部が見られることが多い
- 大きさは数ミリから数センチまで様々
- 痛みがないことが多いですが、袋が破れたり細菌感染を起こすと赤く腫れて痛みを伴うことがあります
- 放置すると徐々に大きくなることがあります
原因
毛穴の奥にある毛包の一部や、皮膚の細胞が入り込んで袋状の構造を作ると考えられています。外傷や炎症などがきっかけになることもあります。
治療
粉瘤は良性腫瘍のため、必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、大きくなって邪魔になる場合や、炎症を起こして痛む場合は治療の対象となります。
- 切開・内容物圧出: 炎症を起こしている場合、内容物を排出することで症状が改善することがあります。ただし、袋状の構造は残るため再発の可能性があります。
- 摘出手術: 袋状の構造ごと完全に摘出する方法です。局所麻酔で行われ、再発のリスクが低い治療法です。
- くり抜き法(へそ抜き法): 小さな穴を開けて内容物を排出し、その後、袋状の構造を取り出す方法です。傷跡を小さく抑えることができます。
治療法は、粉瘤の大きさや状態、炎症の有無などによって異なります。気になるできものがあれば、お気軽にご相談ください。